2009年8月30日日曜日

●ミュンヘン(Munchen)~つれづれ編~

つれづれ、個人旅行が良いかなと思う・・・旅だった。
今回の旅の目的はクリスマスマーケットを見ることでした。

クリスマスマーケットの有名な街は幾つかありますが、一つでも多くそれでいてしっかりと時間に余裕を持った旅をしたい。試行錯誤の末「ミュンヘン」を滞在先に選んで、DB(ドイツ国鉄)を利用してニュルンベルグ、ザルツブルグを巡ろうと。
旅行社のツアーでクリスマスマーケットを巡る旅というのも多く企画されていますが、移動手段を確保してもらえるという利点があるものの、バスでの長時間の移動と引き換えにマーケットを見る時間は削られてしまいます。
マーケットを巡る中で多くの日本人観光客も見かけましたが、どの方たちも時間に追われて買い物も間々ならずな様子。地元の方たちも多く買い物するマーケットで、慣れない英語で店の人に声をかける日本人は、ドイツ語の地元の人達に負けてしまって、値段すら訊ねられないというのもしばしばでした。時間もなく焦ってあきらめてその場から離れる人も多く、とても気の毒です。
私はというと、下手ながらもドイツ語で話しかけると店員さんが親切に対応してくれました。日本で外国人が日本語で話しかけてくれば・・・皆さんどう対応するのかという心理と同じなのだろうと思います。

クリスマスマーケットは大きな町では100以上の店が並び、個性豊かな商品が並びます。同じ商品でも店によって値段が違ったりすることもあり、時間をかけてゆっくりと巡るのがやっぱり良いなと思います。

ドイツの鉄道網は、旧ナチス時代に大規模に開発が行われ大変発達しています。ナチス統治下にあった近隣の国々までその鉄道網は広げられており、負の時代の遺産は、現在では旅行者の大変強い味方になっています。
都市間の移動にはDB、各街には路面のSバーンと地下鉄Uバーン網が発達しています。写真は上はICE、下はミュンヘンのUバーンです。







DBには各種割引サービスも充実しています。
普通電車ならば1日1グループ5名まで乗り放題の1日乗車券がお得です。種類は休日に利用出来る
各地方ごとのエリア限定とあります。
ICEなどの特急にも早期の割引料金があるので日本からネットで予約すれば、窓口のわずらわしさがなく、お得に乗車が出来ます。
DB公式サイト
DB公式サイト割引チケット情報

DBのICEは食堂車やビストロ車があり、客車も1等と2等のクラスがあります。日本では少なくなったのんびりした鉄道の旅を体験出来る貴重な機会も与えてくれます。
ICEの食堂では、本格的なイタリア料理やワインなども用意されています。料理を頼まなくても紅茶1杯からの利用でも歓迎してくれます。私は紅茶1杯でニュルンベルグとミュンヘン間2時間ねばりました(笑)
写真はICEのレストランメニュー

ペットボトルはデポジット
ペットボトルの再利用が制度化されているドイツでは、ペットボトルは食料品店でデポジットしクーポン券などに換金出来ます。とてもお得な制度です。観光客にお薦めのデポジットスポットは「REWE」です。REWEは、ドイツ全土にあるスーパーマーケットチェーン店で、店先に専用の機械があり初心者でも簡単にデポジット出来ます。クーポン券は店内で買い物に精算時レジで渡せばOKです。ドイツの良き制度です。


ドイツのお土産
お土産専門店で見るのも良いですが、スーパーマーケットへ行ってみることをお薦めします。ご当地物の面白い発見があったりするのは勿論、専門店と同じ土産のお菓子など、お得なお値段で種類も豊富に揃っていたりもします。
こちらはクノールのホワイトアスパラガスソース
オランディシュソースというホワイトソースに少し玉子の味を足した様な味わいのソースです。ホワイトアスパラガスには勿論、ポテトにかけても美味しいです。



ビールは、ご当地ならではの味や他のローカルなビールもスーパーの酒売り場では豊富に揃っています。我々日本人から見れば珍しい物ばかりですが、地元では当たり前の物なのでスーパーではお値段もお手ごろです。

ミュンヘンならではのチロル民族衣装も、スーパーの衣料品コーナーで、セール品ならば10ユーロから販売していました。毎年10月のオクトーバーフェストになると祭で着用する衣装だそうで、日本人的には浴衣感覚なのでしょう。

お薦めの店は、スーパーマーケット「REWE」とデパートの「Kaufhof」です。

どちらも全国展開していて、地元の特産品なども豊富に取り揃えています。

REWEよりも安い店もあるのですが、質がちょっと低い物ところもあります。
REWEはチョコレート菓子の品揃えが大変豊富で、しかもスーパー価格なところが特徴です。自社ブランド「Ja!」というもありますが、これも安いのに味も美味しいです。ペットボトルのデポジットもしやすく買い物には便利な店です。

Kaufhofは地下に食品と土産物品のコーナー、最上階にビュッフェレストランがあり地元の方などが多く利用しています。日本のデパートに良く似た造りで大変見やすいのが特徴です。
各店舗の詳細は公式サイトにて参照下さい。
REWE公式サイト
REWE店舗マップ
Kaufhof公式サイト

●オランダの空港って・・・
今回はKLMオランダ航空を利用しての旅となりました。


KLMはオランダの国際空港での乗り継ぎとなっていて、写真のベアは空港の免税品店で手に入れたものです。

各航空会社ごとに航空会社テディベアなるものがあって、コレクターアイテムになっています。大抵は機内で発売していますが、KLMは機内販売にはなくコレクター泣かせのレアベアじゃないかと。
EU圏では免税手続きをEUから国際線に乗る直前の空港で手続きするのですが、オランダの空港は広くて手続きの事務所を探すのが大変でした。しかし利点もあり、通常は免税手続きの際は書類に必ず商品を提示することとなっており、ドイツの空港では厳しい商品チェックがあるのですが、オランダでは商品を見ずに書類の実のチェックらしく、手荷物にするのが無理だと免税を諦めていたリモアのスーツケースの免税書類を出したところ手続きをしてくれました。
日本で購入すれば6万円する商品ですが、この手続きで税金分安くなり半額以下の値段でドイツで購入したことになりました。オランダよ有難う!!

2009年8月29日土曜日

●ミュンヘン(Munchen)~グルメ編~

旅の楽しみはそのご当地のならではの味です。
ドイツへ旅行した学生時代の友人が、「ビールとソーセージとポテト・・・毎日それしか食べなかった。」と以前団体ツアー参加した感想を話していたことがありました。
ツアーではこういったことがあるらしく、そんなイメージが固まってしまうことはとても悲しいです。
・・・と言うわけで、美味しい物を紹介していきます。

まずは、意外と便利なのがミュンヘン中央駅構内アーケード。DBメインターミナル駅は日本のエキナカ並にショップが充実しています。

写真はシーフード系のサンドイッチ、他に名物のミュンヘンの白ソーセージ、プレッツエルなどもあます。ドイツは歴史からも分かるのですが、各地方の色がはっきりとしていて食事にもそれが現れています。その地方でしか食べられない物も多く、手軽に安く地方の名物を食べたい方は是非エキナカがお薦めです。
私は、こちらで写真のヴィンナーシュニッツエル(オーストリアのカツレツ)を購入しました。











バームクーヘン専門店「Kreutzkamm(クロウツカム)」
Kreutzkamm公式サイト
Kreutzkammカフェ詳細
ドイツの菓子といえば「バームクーヘン」ということで、名物バームクーヘンを探したら、不思議なのですが売っている店はあまりないのです。どういうわけだか、日本の方がバームクーヘンの店がとても多いと思います。こちらの店は以前ドレスデンで出かけた時に地元の方に教えてもらった専門店の系列店です。その時は時間があまりなかったので、
一度ゆっくりお茶したいと思い立ち寄ってみました。












ミュンヘンの大型ショッピングモール「フィンフ・へーフェ・アーケード」に隣接するカフェ併設の店です。
ドレスデンのショップより大きい店構えでした。カフェはダルマイヤーがサポートしているらしく食事も出来ます。
写真は「ショコラーデ」と「バームクーヘン」です。ドイツのカフェはかならず店名ついたオリジナルケーキがあるのですが、こちらもそうだったと思います。日本のしっとりとしたバームクーヘンとは違い、こちらのクーヘンは甘さも強くずっしりとした感じが特徴です。


ドイツの魚料理専門店「Nordsee(ノルトゼー)」
Nordsee公式サイト
ドイツ全土にあるらしい魚料理の専門店です。ファストフード系なので気軽に立ち寄れます。
ドイツはお肉とじゃがいもしかないと思われていますが、私はドイツの魚料理が大好きです。ドイツへ行くと魚料理をかならず食べます。
ノルトゼーは基本的にファスト系なのですが、こちらのミュンヘンの店は鉄板で調理してくれるタイプで、海老のサラダとフライドフィッシュのライス添えだったと思います。付けあわせを減らしてほしかったのですが、「ダメっ」て言われて、ドイツ人はルールに厳しいです・・・ボリュームがすごい。



ZumFranziskaner (ツム・フランツィスカーナー)」

ZumFranziskaner公式サイト

ミュンヘンに幾つかある老舗のビアレストランの1店舗です。

店内はとても広く、入り口は庶民的な居酒屋風なのですが、奥の部屋は庭園風の造りやクラシックな装飾の部屋などさまざまな雰囲気で会食が出来ることをコンセプトにした店です。
店のスタッフさん達の中には、日本のオクトーバーフェストに参加している方もいて意外と日本のことに詳しかったりします。

ミュンヘンの白ソーセージをオーダーしたかったのですが、こちらの店舗は伝統を守っていて朝しか白ソーセージは出せないということで、でも白ソーセージが入ったディナーでも食べられる「バイエルンのソーセージ5種盛り」と、「マス料理」をオーダーしました。白ソーセージだけだと朝しか出せないのに、他のソーセージが一緒ならば出せるというのが意味不明です(笑)
ビールは一番小さく軽い物を頼んだのですが、これは日本では大の大きさに匹敵するのでは?という感じです。でも周囲の地元の皆さんはこの3倍ぐらいのジョッキで飲んでいますが。料理もボリューム満天で、日本のビアレストランとは大違いの本場ならではの気分を味わえました。



このツム・フランツィスカーナーのビールは日本でも購入できます。
写真のラベルの「白ビール」が成城石井などで発売されています。
日本のビールとは全然違う味です。日本のビールは今までの人生で1口しか飲んだことがないのですが、アルミなどの金属の様な薬品ぽい味がする気がして、化学的に味を調整しているのでしょうか?味覚がおかしくなりそうで飲めません。
ドイツのビールはそれぞれ醸造所ごとに味が違いますが、どれも自然な伝統的な製法で作られているので優しい味がします。飲み比べるのも面白いです。最近日本で流行のノンアルコールビールもドイツでは昔からあって味も日本のノンアルコールより格段上だとのことです。

●ミュンヘン(Munchen)~街のクリスマス編~


クリスマスはマーケットだけじゃない、バーゲンシーズンでもあります。
マーケット巡りの傍らで、各ショップのバーゲンをチェックするのも楽しいです。日本でお馴染みのブランドショップも多いですが、お馴染みのブランドも日本には未入荷のデザインを手に入れることが出来たり、発見は大きいです。
また、ドイツといえば「靴」です。靴のブランドは豊富でお手ごろ価格で手に入ります。


・・・と、バーゲン推進を思わせぶりな前書きでしたが、このパートでご紹介するのはミュンヘンの各ショップのクリスマスディスプレイです。

こちらは、旧市街地の入り口カールス門入ってすぐにある高級ブランド「ルイ・ヴィトン」のディスプレイ・・・クリスマスなのかブランドコンセプトなのか不明な感じです。経費だけは掛かっていそうなではあります。




カールス門より一本北側の通りにある日本でもお馴染みの「スターバックスコーヒー」です。
お店のスタッフの人達の手作り?ぽいのですがどうでしょう。
日本ではスタバはとてもメジャーですが、ヨーロッパでコーヒーの起点であるドイツでは、老舗のコーヒーハウスが強く、特に旧東ドイツ圏ではスタバはほとんど見かけないです。以前1ヶ月程滞在した時スタバがなくて、ルーカスというチェーン店をよく見かけたので「ドイツでコーヒー=ルーカス」とすり込まれた程でした。 なのでスタバを見かけるとちょっと感動します。
負けずにここでも頑張っていますね。
スタバの向かい側にあった?だったかな・・・小さな?ホテルの玄関のディスプレイです。

モミの木に赤のボールとゴールドの星の飾りだけでとてもシンプルです。玄関のシックな感じと合っていて、ホテルの重厚なイメージを損なわない演出です。
王道な感じが素敵で思わず写真を撮ってしまいました。





こちらはスタバの並びにあるドイツでは有名なデパート「カールシュタット(Karstadt)」のクリスマスディスプレイです。
どうやらこれは、童話か絵本を題材にしたディスプレイらしく、クリスマスの物語のようですね。3つほどのショーウィンドウで順番に物語場面が描かれています。
まるでディズニーランドのアトラクションの様な。
可愛かったです。



こちらは、日本でもお馴染みの店「ダルマイヤー」のディスプレイです。
日本ではお惣菜や食料品店の分類に入りますが、ミュンヘンにあるこちらの店は日本のお惣菜店とはレベルが違います。お惣菜コーナーには噴水がありロブスターが泳いでいるなど、ちょっと驚きでした。
クリスマスディスプレイは各食材別に飾られていてこちらは酒類のコーナーです。
まるで高級な百貨店のディスプレイの様ですが、日本の百貨店でもここまで演出しないですね。
ダルマイヤーをお惣菜店といってはいけない気がします(笑)
ダルマイヤーのお隣にあったインテリアショップのディスプレイです。白を貴重にしたこれまたショップのイメージを見事に演出しています。思わず見とれて足を止める方も多かったです。




こうして街はクリスマスディスプレイが溢れていますが、見事なディスプレイをしているショーウィンドウには自然と人だかりが出来ています。

そして、ミュンヘンで一番の人だかりをつくっていた人気のクリスマスディスプレイのショップがこちら「カウフホフ(Kaufhof)」のシュタイフディスプレイです。
カウフホフは、ドイツ全土に展開するデパートチェーンです。
ミュンヘン中心地には2店舗ありこちらはマリエン広場前のショップになります。
シュタイフ社の人形達をつかったクリスマスのドイツの風景をイメージしたものです。写真では分からないですが、人形達は手足や首を動かす演出もあってすごくこったディスプレイです。










カオフホフの演出はこれだけにあらず、角を曲がったもう一つのショーウィンドウにはこんなディスプレイも。
ミュンヘンの新市庁舎前のクリスマスマーケットを再現したレイアウトです。精密なつくりにとても感心させられます。
もう一つの店「カールス広場店」ではレゴブロックディスプレイでこちらの人だかりも多かったです。バーゲンでショップをチェックする際は是非ショーウィンドウもチェックして見て下さい。

2009年8月27日木曜日

オリエント急行最終便

最近気になるニュースが耳に入った。「オリエント急行廃線」という話だ。
旅の見聞録を書いている者としては、とても気になる話題だ。ということで思いっきり飛びついてこの話題について調べてみる。
オリエント急行といえば、アガサクリスティーの「オリエント急行殺人事件」にも出てくるヨーロッパ横断の豪華な旅客列車である。この代名詞からオリエント急行といえば、殺人とかいう言葉を連想する方が多いがCBSの「60ミニッツ」でかつて取り上げられたところによると、現実のオリエント急行での死者は開業以来1名、英国の外交官が降車の際足を滑らせて転落した事故のみだそうだ。お気の毒に。
・・・と、余談はここまでにしておいて本題に入りましょう。

さて報道によると、「2009年12月12日の8:59着ストラスブールを最後に廃線になる」とのこと。
そして更に調べてみれば、今回廃線される「オリエント急行」は豪華列車のオリエント急行とは別物ということが分かった。
廃線になるオリエント急行とは、旧オリエント急行路線のなごりで現在オーストリア国鉄がウィーンからストラスブールまで一日1線のみ運行中の夜行列車「EN468」と表示されている。豪華な車両ではなく、ごく普通のオーストリア国鉄寝台車だそうだ。一応ロゴは入っているらしい。

以下に詳細をまとめてみた。
●オリエント急行詳細情報
スケジュール
「EN468号」22:40ウィーン発 8:59ストラスブール着
※そのほかにミュンヘン行きの「EN462号」というENものがあるがこちらはオリエント急行ではない。
料金
最安値通常料金:29.00ユーロ(2等車座席) 早期予約割引:29.00ユーロ
最高値通常料金:252.00ユーロ(シャワーTC付き1人寝台個室) 早期予約割引:202.00ユーロ
他、2名、4名寝台等色々なタイプあり

以上が通常の列車の情報となる。さて、以下が最終便に関する情報です。
●12月12日8:59着の情報
「EN468」
ウィーン発2009年12月11日22:40 ホーム6
ストラスブール着2009年12月12日8:59
料金に関しては、現在ネットでの記載はされておらず要問い合わせとなっています。
尚、EN468号は6:30シュツトガルト着 6:54発TGV乗り換えにて8:13ストラスブール着という手段があり、到着を先回りする西村京太郎風な乗り方もあり。最終電車のプラットホームへの到着を撮影されたい方にはもってこいですね。


写真の内容はこちらから
オーストリア国鉄運行スケジュール確認はこちらから 


パリまで運行するTGVとの連結運行を辛うじてしている列車らしい。TGVによる路線の高速化で利用者が減り廃線になることが決定したそうだ。日本の新幹線とブルートレインの関係に似ている気がして寂しいですね。
ところで、12日以降のこの路線は何が走行するのかも気になったので調べてみました。
すると・・・調整不備なのか「EN468 OrientExpress」が時刻表に出てきてしまいました。
なんだか本当に廃線なのか?と思ってしまいます。


ちなみに豪華列車のオリエント急行に乗りたい方は、1982年にオリエント・エキスプレス社が旧オリエント急行の客車を再現して世界各地で運行しているものがあるそうなのでご安心を。
詳細は オリエント・エキスプレス公式サイトにて予約等受け付けています。料金は日帰りのイギリス路線で7万円台からの様です。

2009年8月2日日曜日

●フッセン(fussen)ノイシュヴァンシュタイン城


DB(ドイツ鉄道)を利用して、世界的な古城の代名詞にもなっている「ノイシュヴァンシュタイン城」を観に出かけます。今回、私の旅は南ドイツの大都市「ミュンヘン」を中心に巡っています。
ノイシュバンシュタイン城へは、「フッセン(Fussen)」まで、DBのRE(普通電車)に乗ります。(写真はREの車内です。)
DBには普通電車のお得な切符というのがあります。各地方ごとに1日5名まで乗り放題のチケットと週末1日5名まで乗り放題チケットです。こちらの地域では「バイエルンパス」という地方チケットがあります。DBの券売機で購入可能です。
フッセン駅からは、 ノイシュヴァンシュタイン城行きバスが出ています。所要時間はおよそ10数分程、オーストリア国境の看板見ながらレヒ川を渡り、城のある村へ送迎してくれます。バス停留所には「バイエルンパスならバス料金無料」らしい張り紙がありました。残念ながら「バイエルンパス※」じゃなかったので確認しませんでしたが、間違いなければお得なサービスじゃないかと思います。

村のバス停を降りて緩やかなカーブの坂道を他の観光客の後について行きます。
白い建物のチケットセンターがあり、ここでホーエンシュバンガウ城とノイシュヴァンシュタイン城のチケットが購入出来ます。
1つの城見学かもしくは2つの城見学を指定して、音声ガイドの言語を選びます。
お城への見学はすべて入場時間が指定されており、音声ガイド付きのツアーのみの見学となります。 城内は写真撮影禁止です。
まずは、チケットセンターから坂道が2つに分かれ、右手側目の前の丘の上にあるホーエンシュバンガウ城から見学します。
写真がホーエンシュバンガウ城です。
近いので余裕があるだろうと侮ると意外と坂道がきついので、ゆっくりでも余裕を持ってお城へ向かう方が良いようです。ホーエンシュバンガウ城の城壁内には小さなみやげ物店があり、見学時間までお土産を見ることが出来ます。

ホーエンシュバンガウ城を降りると、今度はノイシュヴァンシュタイン城へ。


先程の坂を左手に上ると、馬車やバスを待つ長い観光客の列、一応次の見学時間まで50分ほどあるので、私は歩きました。
途中に美味しいドーナツなどの売店がありおじさんが1つサービスしてくれて、ちょっと得した気分です。ドーナツは中が玉子味でふわふわ、このドーナツを食べにまたフッセンへ行きたいと思わせる味でした。

ノイシュヴァンシュタイン城の城壁門は右手扉の中にベンチのある待合室、左手にロッカーと小さな売店があります。寒風吹く中、なぜか皆さん外で待っているのですが、ちゃっかりと空調の効いた待合室で待ちました。

城内には2つの土産物店が見学コースの途中と最後にあり、見学コースの最後にはカフェもあります。土産物店にあるポストカードには他にはないオリジナルスタンプが押されています。旅の記念になる1枚です。但し、城内の途中にある土産物店にはスタンプのないものがあり、このスタンプ付きポストカードは、城内最後の土産物店で手に入れました。

さあ、お城見学は終わりです。
時間に余裕があれば、城内見学後に城を出て左手へマリエン橋へ向かうのがお薦めです。

マリエン橋は、ノイシュヴァンシュタイン城が一番美しく見れるスポットなのだそうです。
城から更に上り坂を歩くこと30分ぐらいだったかと思います。かなり疲れました。途中眼下に広がる村の景色を眺めに癒されながら坂を延々と歩きます。眼下に広がるホーエンシュバンガウ城とアルプ湖は絶景です。
観光客は皆同じ方向を目指して歩いていました。分かれ道もあり間違った方向へ行こうとして止められる人、若者に助けられるご婦人等など、一緒に歩いているとなんとなく連帯感が生じるのでしょうね。
私が同行?したのはイタリア系のご婦人方で、マリエン橋についた瞬間は「やったー」と思わず一緒に喜びを分かち合いました。
みんなでドキドキしながら橋の上を1歩2歩と歩みます。その先にある世界一美しい城の眺めを見るこのためだけにやってきたのです。でも何故か戻ってくる人達の顔に不思議な笑いがあることに・・・この時ちょっと気になっていました。
しかし、この先のあの情景を見ることしか今は頭にありません。

渓谷の岩山の影の向こうの景色を見るために、つり橋を先へ先へと進み50メートルほど歩いたその時・・・
思わず顔を見合わせて全員大爆笑!!
写真のノイシュヴァンシュタイン城、塗り替え作業中らしい・・・です。
本当に笑うしかありませんでした。




来た道を歩いて下って村を目指しました。村の土産物屋さんではカウベルなどチロルの土産を購入。
バスで再びフッセン駅へ戻ると日が暮れてフッセンの街を見る時間がありませんでした。
バスの中から見る夕暮れのフッセンの町はチロル地方の雰囲気があってどこか楽しげな・・・立ち寄れなかったのがとても残念です。

●ニュルンベルグ(Nuernberg)~クリスマスマーケット編~

ミュンヘンからICEで北へ2時間でおもちゃの街として知られ人気の観光地ニュルンベルグです。
今回の旅のテーマはクリスマスマーケットということで、マーケットを中心にニュルンベルグの街も巡ります。
ニュルンベルグのクリスマスマーケットは、ドイツでも大変人気がある様です。今回ICEを予約した際は通常のICE路線は平日にも係わらず満席ということで、臨時列車が運行していました。
マーケットは、DBの駅から徒歩5分ほどの城壁に囲まれた所謂旧市街地で開催されています。街の入り口ケーニヒ門から続くケーニヒ通りを通って聖ローレンツ教会付近から始まりフラウエン教会のある中央広場まで広がる大変大規模なものです。クリスマスマーケットの期間に特別に営業する「クリスマス郵便局」やクリスマスマーケットのアイドル「クリスキント」に出逢えるなど、他のマーケットにはない楽しみもあります。
写真は旧市街へ入ってすぐにある職人広場です。


小さく連なった軒は中世の街並みが再現されています。手作りの民芸品などを売る店が集まった人気の観光名所です。いつもならば、大変混雑する人気スポットの様ですが、クリスマスマーケットの時期は観光客をマーケットに奪われているのかなとも。

奥に見えるのはケーニヒ門の見張り塔の様です。あれは確か街の正面玄関・・・とガイドブックによるとそんな感じらしいです。

どうやら私は街の正面からではなく、脇から入ってしまったようですね。
塔の前から町の中心へ向かうケーニヒ通りがあるはずです。塔の方へ向かってみましょう。

門前のケーニヒ通りに出ました。やはりかなり賑わっています。このケーニヒ通りをまっすぐにすすんでいくとフラウエン教会のある中央広場がマーケットのメイン会場になるそうです。

中央広場までの道のりは15分ぐらいあるかと思うのですが、途中にある旧市街地を横切るペグニッツ川付近からは、屋台が出ていて通りは人と屋台であふれています。城壁に囲まれた小さな街ですが、Karstadt?だったかな・・・のデパートもあって意外と侮りがたしです(笑)

通りに連なる屋台のほとんどは、クリスマスマーケットと言うよりも普段から出ている街のマーケットの様です。

扱っている商品はパン、チーズ、野菜や精肉と・・・。クリスマス用の生花のリース飾りの専門店もありましたが、それがなんだか日本の正月飾りの店みたいな雰囲気です。

ちょっと日本のお正月の買出しを思い出しました。写真の屋台の紅白の幕の性かも(笑)。
中央広場に到着する手前で、とても人だかりのある店を発見しました。ニュルンベルグ名物おもちゃの専門店の様です。

写真の看板代わりに飾られた木製のおもちゃが一際一目を引いています。木製おもちゃは北ドイツのザイフェンで製作されているもので、ザイフェンに近い、北ドイツの街「ドレスデン」「ライプチヒ」などにも専門店は多く見かけました。こちらのニュルンベルグも木製おもちゃの専門店が多いことで知られています。

買うのならば、一番安いのはザイフェンですが、とても遠いです。ライプチヒだと専門店は確か3軒ぐらい、ドレスデンでも4軒ぐらいを旧市街地で見かけましたが、ニュルンベルグはそれよりも店の数が多いみたいです。更にクリスマスの屋台の出店もあり、種類も豊富に扱っていて、木製おもちゃを買うには最適な街かと思います。
ザイフェンより若干輸送代分高いですが、日本で買う半値ぐらいで購入出来ますから。

買うならば、木製おもちゃの代表的なものはクルミ割り人形ですが、今日クルミを割る機会もあまりありませんし・・・(笑)
最近のロハスブームなどの癒しのブームがあるからでしょうか、アロマの御香などを入れて煙を口から出す人形が人気がある様です。大小さまざまな大きさもあり、お土産にも最適です。


写真左は、我が家のお香人形でおじいちゃんとおばあちゃんを今回ニュルンベルグで購入しました。
右の写真はおばあちゃんのアップです。作りが細かくてとても可愛らしいです。

左写真のバックにあるライトの飾りも木製おもちゃです。こちらは数年前に取り寄せました。








人ごみの中を歩くことまっすぐ歩けば15分、でもこの間ちょっと寄り道もあり人ごみと好奇心で疲れたところで中央広場に到着しました。途中アイスクリームを食べて(詳しくはつれづれ編で)冷えたのでまずは恒例のグリューワインで温まります。

ニュルンベルグのマグカップは、今回巡ったマーケットの中で一番可愛いです。

グリューを飲んでいたら、なんだか視線を感じその方向をみると地元ドイツのTV局がこちらにカメラを向けていました。つかさず撮り返そうとするとカメラマンに逃げられましたが、こんな写真。




TV局の取材陣の後ろの階段の先にも屋台があるのを発見し行って見ました。すると小さな広場があり、そこでは世界中の民芸品の屋台?なるタイトルで色々な国の土産物の屋台が並んでいました。
ちょっと異質なマーケットです。




なんでTV局がこんなところにと思っていたら・・・教会前に人だかりが出来て、クリスキントがステージに登場。TVのお目当てもこれではないかと。写真を撮ろうとしたけれど、ドイツ人はみんな大きいです。見るのに精一杯でかなりピンボケの・・・頑張って写真もこんな感じです。





ニュルンベルグのマーケットには、クリスキントの他にも名物があります。

マーケットの北側、美しの泉の先に出店しているドイツ郵便局の屋台「クリスマスマーケット専用郵便局」です。マーケットだけの限定スタンプを押した手紙を発送出来ます。
私は、数日前に訪れたフッセンのノイシュバンシュタイン城で買った葉書を日本とドイツの友人達に発送してみました。日本には約5日後ぐらいに到着しました。切手もこだわってクリスマス限定の切手にしてみました。キリストの絵が書かれた物です。郵便スタンプは見えにくいですがクリスキントの様です。




郵便局の方は英語が話せ、片言の言葉なら日本語でも理解してくれるようです。どうやらそれだけ日本の方の来店も多いと思われます。「切手」と言う日本語を知っていると局員さんが言っていました。そんななので気軽に利用しましょう。逆にドイツ語で話しかけた私に対して、かなり衝撃を受けたらしく、局員さんが「おおっ!」と思わず声を上げていました。葉書に「nach Japan」と宛名に書けば日本宛ての手紙と分かるので、他は日本語で書かかれても大丈夫です。










さて、ニュルンベルグのマーケットで発見した食の名物などもご紹介。

まずは、丸くて平らなお菓子の「レープクーヘン」です。

ニュルンベルグには有名な専門店もありその店は行列も出来る大混雑でしたが、専門店でなくてもマーケットの屋台で沢山見ることが出来たお菓子です。味も大きさもさまざまな様です。食べてみたところ、日本の丸ぼうろというお菓子があるのですが、食感と基本的な味はそれに似てます。シナモンなどの西洋のスパイスが加えられているという感じでしょうか。素朴で懐かしい感じの味のするお菓子です。


こちらは、一瞬レープクーヘンの巨大版かと思いそうですが、そうではなくてどうやら「パン」みたいです。ノイシュバンシュタイン城に同じパンが展示されていました。古くから伝わる伝統的なパンということですね。キリストの血=ワイン、肉=パンという教えから考えるに、クリスマスの伝統的な食事で戴くものではないかと推測されます。



ドイツといえばソーセージ
ニュルンベルグといえば、「ニュルンベルガー」と言う名のソーセージがあります。ニュルンベルガーを丸パンに挟んで好みで屋台の脇にあるジュードマスタードという甘いマスタードをかけます。私はマスタードをかける時しくじってソーセージを1本落としてしまいました(涙)

そんな写真の「Nuernberger mit semmel(ニュルンベルグソーセージ丸パン添え)」です。ニュルンベルグのこちらのソーセージの屋台には脇に日本語で「代引き発送出来ます」という看板がありました。日本に持ち帰りが基本的に難しいドイツ名物ソーセージですから、土産にしたい方にはお薦めですね。


こちらは、マーケットで一際甘いおいしそうな香りを漂わせていたワッフルとスパイスがけナッツ専門の屋台。

粉砂糖かけのシンプルな物を注文しました。この店でもドイツ語で話したらまた店員さんが目を輝かせていました。そして片言で日本語の挨拶をしてくれました。日本人本当に多いのだろうなと思う。それにしても、一体ここにきた日本人とどんな会話を毎日戦わせているのだろうかとも。そんな店員さんに'Puderzucker(粉砂糖)'の'Puder'発音を間違え教えられつつ、ふわふわのワッフルを頂きました。大変美味しゅうございました。


こちらはミュンヘンでも見かけたクッキーの屋台です。

電車の絵柄が可愛いです。実はニュルンベルグはDBが最初に走り始めた土地でもあるのです。中央駅近くには鉄道博物館もあります。
ということで、DBのふるさとならではの絵柄ということでしょうか。











昼間から人が多いと思っていましたが、薄暗くなって更に増えてきた様な気がします。


冬のドイツは日が傾くのが早いですね。
まだそんなに遅い時間ではないのですが、この日は小雪も時々降るそんな天気。そのせいもあって暗くなったマーケットでは明かりが灯り始めます。



中央広場のちょっと手前で、十字路から横道へ流れる人通りがありました。そちらにもマーケットがあるかも知れません。ちょっと通りを戻ってみます。



中央広場から少々戻ったケーニヒ通りの十字路です。

人が流れているので何かあるに違いありません。
なんとなく親子連れが多い気がしますが・・・。
その答えは小さな広場に到着してわかりました。

こちらのマーケットは子供向けの遊園地併設のマーケットです。遊園地だけではなく、ちゃんとキリストの生誕を再現した展示が行われ、勉強も出来るようになっていました。




ケーニヒ通りに戻りました。




気づけば、すっかり日も暮れて・・・屋台の明かりが輝きを増して見えてきました。

そろそろ中央広場に戻り、ライトアップされたマーケットを見納めておきたいと思います。


中央広場に戻ってきました。
すっかりライトアップされたマーケット。たぶん仕事が終わった地元の方達もマーケットに出てきているのでしょうね。更に混雑してきました。


蜜蝋のろうそくやツリーの飾り


グリューワインの専門屋台
どの店も明かりが灯ると昼間とは違った雰囲気になります。
どこか温かさが増したような感じがします。





そろそろ帰る時間なので、旧市街地を後にします。




ケーニヒ通りを戻っていくと最初に来た職人広場です。
夜の職人広場もちょっと覗いて見ました。


目に付く物も昼間とちょっと違ってきます。昼間は気づかなかった銀食器専門店の店番の鶏の人形・・・なんだかシュールです。




店の商品もショーウィンドが照らされるとなんだか思わず覗きたくなる感じに。

グリューワインを店先で出す店もあって、クリスマス限定の仕様かな?とも。またケーニヒ門ではなく(笑)結局、朝来た時と同じ職人広場の脇の門から出てニュルンベルグの旧市街地とお別れです。